春の山菜として人気の「わらび」。時に「苦い」「舌がピリピリする」と感じることも…。
そんな時、「このまま食べても大丈夫?」「毒性はないの?」と不安になりますよね。
わらびが苦いとき、体に悪い影響を起こす場合があるためそのまま食べるのはやめましょう。
下痢や嘔吐などの食中毒を引き起こす可能性があります。
わらびの苦みの成分はアクによるものなので、しっかりアク抜きをすると安全に食べることができますよ。
本記事では、わらびが苦いと感じる理由や安全性、アク抜き方法、苦味を取るコツまで詳しく解説します。正しく処理すれば、おいしく安全に楽しめますよ!
わらびが苦いとき食べても大丈夫?

わらびが苦いんだけど、食べ手も大丈夫かな?
わらびが苦い場合、アク抜きが不十分な可能性が高いため、そのまま食べるのは避けたほうが良いです。
わらびの苦味は、主にプタキロサイドという天然の化学物質によるものですが、このプタキロサイドは、大量に摂取すると食中毒を引き起こす可能性があります。
苦味があるわらびを食べるためには、必ずしっかりとアク抜きを行いましょう。
アク抜き済みであれば、多少の苦味は問題ないのですが、明らかにえぐ味・刺激が強い場合はアク抜き不足の可能性がありますよ。
特に「舌が痺れる」「ピリピリする感覚がある」という場合は要注意です。
そのまま食べ続けると、下痢・腹痛・めまいなどを起こすこともありますので、食べるのはやめておきましょうね。
わらびが苦いのはなぜ?原因はアクにあり
わらびの苦味の正体は、「アク」によるものです。
わらびの独特の苦味やえぐみの元となる「アク」の主成分がこのプタキロサイドです。
採取後の時間が経つにつれて、わらびに含まれるプタキロサイドの量が増加する傾向があります。
わらびを安全に美味しく食べるためには、このプタキロサイドをしっかりと除去するアク抜きが非常に重要です。
アク抜きには、プタキロサイドを分解し、無毒化する効果があります。
アク抜きが不十分だと苦味が残り、食中毒のリスクも残るため、必ず丁寧に行うようにしてくださいね。
わらびのアク抜き方法
安全に美味しくわらびを食べるためには、丁寧なアク抜きが不可欠です。
- わらび:400g
- 食用重曹:大さじ1程度
- 熱湯:たっぷり
アク抜きの方法
1.わらびを洗い、根元の硬い部分を切り落とします。
2.大きめの鍋にたっぷりの水を沸騰させ、火を止めてから食用重曹を入れます。
3.わらびを入れ、落とし蓋をしてそのまま一晩(6~8時間以上)置きます。
4.翌日、わらびを水でよく洗い、黒っぽいアクが出なくなるまで数回水を替えながら20分ほど水にさらします。
5.最後に水洗いをしてアク抜き完了です。

時間が経つとわらびの苦味成分が増えることがあるため、なるべく新鮮なうちにアク抜きを行おう!
アク抜きをしてもわらびが苦い時どうする?
アク抜きをしたにも関わらず、わらびが苦いと感じた場合、それはアク抜きが不十分である可能性が高いです。
そのまま食べると食中毒のリスクがあるため、必ず追加のアク抜きを行ってください。
わらびがまだ苦い場合の対処法を2つ説明します。
- まず、わらびを流水でよく洗います。
- ボウルや鍋にたっぷりの水を張り、わらびを浸します。
- 2時間以上、できれば半日程度、こまめに水を替えながらさらしてください。
水にさらすことで、残っているアクが徐々に抜けていきます。
水にさらしてもまだ苦味が気になる場合は、短時間だけ加熱するという方法もあります。
- 鍋にたっぷりの水を沸騰させ、わらびを入れます。
- ごく短時間(1~2分程度)茹でるか、さっと湯通しする程度に留めます。加熱しすぎると食感が悪くなるため注意が必要です。
- 加熱後もすぐに冷水にさらし、アクを洗い流してください。
注意点
重曹を使ったアク抜きをやり直すのは、わらびが柔らかくなりすぎる可能性があるため、あまりおすすめできません。
特に長時間重曹に浸けすぎると、ヌメリが出たり風味が損なわれたりします。
苦味が強い場合は、無理に食べるのを諦めることも大切です。安全を最優先に考えてくださいね。
最初のアク抜きを丁寧に行うことが、苦味を残さないための最も重要なポイントです。
- 新鮮なうちにアク抜きをする:時間が経つほどアクが抜けにくくなります。
- 重曹の量を適切にする:多すぎると苦味の原因になることもあります。
- 一晩しっかりと時間をかけてアク抜きをする:急いでアク抜きをすると、中心まで十分に抜けません。
- アク抜き後の水洗いを丁寧に行う:黒っぽいアクをしっかりと洗い流しましょう。
もし、ご自身でアク抜きをするのが不安な場合は、アク抜き済みのわらびを購入するのも一つの方法です。安全に美味しくわらびを楽しんでくださいね。
わらびの美味しい調理方法
わらびのアク抜きをしっかりしても、苦みが少し残ることもあります。その時は調理方法を工夫しましょう!
「わらびの苦みが気にならない」&「美味しく食べられる」レシピを3つご紹介します。
わらびのごま味噌和え
- アク抜き済みわらび:100g
- 白すりごま:大さじ2
- 味噌:大さじ1
- 砂糖:小さじ1
- みりん:小さじ1
作り方
- わらびは3〜4cmにカット
- ボウルで味噌・砂糖・みりん・すりごまをよく混ぜる
- わらびを加えて和えるだけ!

味噌とごまのコクと甘みで、苦みがかなり気にならなくなるよ♪
わらびとベーコンのバター炒め
- アク抜き済みわらび:100g
- ベーコン:2枚(短冊切り)
- バター:10g
- 醤油:少々
- 黒こしょう:お好みで
作り方
- わらびは食べやすい長さに切る
- フライパンにバターを溶かし、ベーコンを炒める
- わらびを加えてさらに炒め、仕上げに醤油とこしょうをひと振り!

バターの香りとベーコンの旨味で、苦味がまろやかに感じられるよ♪
わらびと油揚げの炊き込みご飯
- 米:2合
- アク抜き済みわらび:100g
- 油揚げ:1枚(細切り)
- だし汁:400ml
- 醤油:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 酒:大さじ1
作り方
- 米を研いで30分浸水、ザルにあげる
- 炊飯器に米・調味料・だしを入れる
- わらびと油揚げをのせて炊飯
- 炊き上がったら全体を軽く混ぜて完成!

ご飯の甘みと油揚げのコクが加わり、全体がやさしい味に仕上がるよ♪
まとめ
- わらびが苦い場合、そのまま食べると体に悪い影響が出る可能性もあるため食べるのはやめておきましょう
- わらびの苦みはアクによるものなので、アク抜きをしっかりしよう
- わらびのアクの主成分はプタキロサイドで、摂取すると腹痛や嘔吐、下痢などの食中毒症状を起こす可能性がある
- アク抜きをしてもわらびが苦いときは、再度水にさらす方法と加熱する方法がある
- わらびの美味しい調理方法として、「ごま味噌和え」「バター炒め」「炊き込みご飯」を紹介
わらびが苦い場合は、アク抜きが不十分な可能性が高いので、そのまま食べるのは控えましょう。
そのまま食べると体に悪影響があることもあるため、再度アク抜きをして、調理方法も工夫してみてくださいね。
春の恵み「わらび」を、安全に美味しく楽しみましょう!
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