しめじは冷蔵庫にあると便利な食材ですが、「しめじを冷凍したいけど腐る?」「黄色く変色してるけど食べられる?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
実は、しめじは正しく冷凍すれば腐ることはなく、うま味もアップする優れた保存方法なんです。
ただし、冷凍の仕方が悪かったり、冷凍期間が長すぎたりすると、傷む可能性もあります。
本記事では、しめじを冷凍するメリットや、黄色や黒く変色したしめじの安全性、冷凍しめじによる食中毒リスク、保存期間の目安などを徹底解説します。
さらに、しめじを美味しく長持ちさせるための正しい冷凍保存方法も紹介しますよ。
しめじを美味しく食べるためにも、ぜひ参考にしてくださいね。
しめじは冷凍すると腐る?
しめじを適切に冷凍すれば、腐ることはなく、むしろ長期保存が可能になり、旨味もアップするというメリットがあります。
ただし、冷凍の仕方が悪かったり、冷凍期間が長すぎたりすると、品質が劣化したり、ごく稀に傷んでしまう可能性もゼロではありません。

冷凍=腐らない、というわけではないよ!
温度管理が甘かったり、密封状態が不十分だった場合は冷凍焼けやカビ、異臭などの劣化が進み、「腐った状態」になることがあります。
とくに冷凍庫内の温度が一定でない古い冷蔵庫では、知らず知らずのうちにしめじが劣化していることもあるんですよ。
しめじを冷凍するメリット
しめじを冷凍する良い点は、主に3つあります。
冷蔵保存で1週間程度しか持たないしめじが、冷凍すると約1ヶ月は保存できるようになります。
冷凍することでしめじの細胞壁が壊れ、旨味成分が外に出やすくなるため、より美味しく感じられるようになります。
冷凍したしめじは、解凍せずにそのまま料理に使えるため、調理の手間が省けます。
冷凍したしめじが黄色や黒いのはなぜ?
冷凍したしめじは、酸化や乾燥、細胞の損傷などが原因で変色することがあります。
「しめじが黄色いけど何で?」「黒いと食べれない?」と気になる方もいるのではないでしょうか。
冷凍したしめじが変色する理由について、詳しく見ていきましょう。
黄色くなった理由とは?
冷凍したしめじが黄色くなる原因は、主に3つあります。
これが最も一般的な原因の一つです。
しめじは空気に触れると酸化が進み、色が黄色に変化することがあります。

冷凍用保存袋の空気が十分に抜けていなかったり、長期間冷凍保存していると、酸化が進んで変色することがあるよ
冷凍する前のしめじの鮮度も関係しています。
しめじは収穫後もわずかに熟成が進むため、時間が経つにつれて色味が濃くなる傾向があります。
冷凍してもこの変化が止まるわけではなく、特に傘の部分が黄色みを帯びてくることがありますよ。
冷凍庫内で乾燥が進むと、色が変化することがあります。
冷凍焼けと呼ばれる現象で、食品の水分が昇華して失われ、組織がスカスカになったり、色が濃くなったりするものです。
これは、保存袋の密閉が不十分だったり、長期間冷凍していた場合に起こりやすいです。
冷凍しめじが黒い原因は?
冷凍したしめじが黒っぽく変色する原因はいくつか考えられます。
黄色くなる場合と同様に、基本的には酸化や鮮度の変化が主な理由ですが、より黒みが強い場合は注意が必要なケースもあります。
黄色くなる原因同様、これが最も多い原因です。
しめじの細胞にはポリフェノールオキシダーゼという酵素が含まれており、空気に触れることで酸化が進み、色が黒っぽく変色することがあります。
冷凍する前のしめじの鮮度がすでに落ちていた場合、冷凍後も変色が目立つことがあります。
収穫から時間が経つと、しめじ自体の色素が濃くなったり、自然な劣化が進んで黒ずみが増したりします。
特に傘の部分や先端が黒っぽくなることがあります。
冷凍焼けにより、組織が変質し、色が濃くなったり、黒っぽく見えたりすることがあります。
冷凍することでしめじの細胞内の水分が凍結・膨張し、細胞壁が物理的に破壊されます。
この細胞の損傷によって、内部の色素が外に出やすくなり、全体的に色が濃く(黒っぽく)見えることがあります。
稀に、黒い点が広範囲に見られる場合や、明らかにモコモコした黒い塊が見られる場合は、カビの可能性があります。

この場合は食べられないよ!
ただし、しめじの傘の裏にあるひだが、胞子が成熟して黒っぽく見えることもあります。
黄色や黒いしめじでも食べられる
黄色くなっていたり、黒いしめじは見た目が悪くなりますが、すぐに食べられない状態とは限りません。
「異臭がしない」「ぬめりがない」「カビが生えていない」といった条件を満たしていれば、黄色く変色していても、黒っぽくてもほとんどの場合は食べられます。
酸化や乾燥による変色であれば、安全性に問題はありません。
ただし、明らかに異臭(酸っぱい、カビ臭い、腐敗臭など)がする場合や、触るとぬめりやべたつきが強いという場合は、食べるのは控えましょう。
冷凍しめじで食中毒になる?
冷凍したしめじ自体が直接食中毒の原因となる可能性は非常に低いですが、いくつかの状況下では注意が必要です。
食中毒の主な原因は、細菌やウイルスです。適切に冷凍保存されていれば、細菌の増殖は抑えられます。
冷凍しめじが食中毒になる場合の考えられるリスクを見ていきましょう。
もし冷凍する前にしめじが傷み始めていた(異臭、ぬめり、カビなど)場合、冷凍してもそれらの劣化は止まりますが、元の状態が悪ければ食中毒のリスクはゼロではありません。

鮮度の良いしめじをすぐに冷凍しよう!
冷凍庫の故障や、頻繁な開閉による温度変化が激しい場合、完全に凍結せず、菌が増殖しやすい温度帯に長時間置かれる可能性があります。
また、自然解凍をすると、しめじから水分が出て、その水分と一緒に臭み成分も出たり、菌が活動しやすい環境になってしまうことがあります。

冷凍は素早く行い、保存中は冷凍庫の温度を安定させよう
冷凍したしめじは、必ず凍ったまま加熱調理に使い、 自然解凍は避けよう
万が一、冷凍する前に付着していた微量の菌が残っていたとしても、十分な加熱によって死滅させることができます。

冷凍したしめじを使用するときは、中心部までしっかりと火を通そう!
正しく冷凍保存したしめじであれば、食中毒になる可能性は非常に低いです。
しかし、前述の「変色」の項目でも触れたように、もし冷凍したしめじに明らかな異常が見られる場合は、安全のために食るのはやめておきましょう。
- 明らかな異臭がする
- ぬめりやべたつきが強い
- カビ(白い気中菌糸ではない、明らかに黒や緑色のカビ)が生えている
冷凍しめじの日持ちはどのくらい?
冷凍しめじの保存の目安は約1か月です。
冷蔵保存だと数日〜1週間程度しか持たないのに対し、冷凍することで大幅に保存期間を延ばすことができます。

しめじの冷凍保存はおすすめ!
1ヶ月を過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではありませんが、風味や食感が落ちたり、変色が強くなったりする可能性があります。
そのため、できるだけ1ヶ月を目安に使い切るようにしましょう。
冷凍庫の開閉が多いと庫内の温度が変動し、冷凍焼けや品質劣化に繋がることがあるので、要注意ですよ。
しめじの正しい冷凍保存方法
しめじを冷凍しても腐るのを防ぐために、正しい冷凍保存方法を紹介します。
1.しめじの根元にある石づきを包丁で切り落とす
2.手で使いやすい大きさに小房にほぐす
3.きのこは水洗いをすると風味が落ち、水分によって傷みやすくなるため洗わない。汚れが気になる場合は、キッチンペーパーで優しく拭き取る程度にしよう

表面に水分が残っていると霜がつきやすくなり、品質が低下する原因になるよ
水分はキッチンペーパーで拭き取ろう
4.密封できるジッパー付きの冷凍用保存袋に入れ、できるだけ空気を抜いて密封する。薄く広げるように入れると、凍るのが早く、使う分だけ取り出しやすくなる
6.冷凍庫に平らにして入れ、できるだけ早く凍らせると品質を保ちやすい

冷凍するときは生のまま?それとも加熱してから?
どちらでも冷凍可能ですが、それぞれの違いはこちらです。
方法 | 特徴 | 保存性 |
---|---|---|
生のまま冷凍 | 旨味が残る・調理の幅が広い | 約1か月 |
加熱してから冷凍 | 解凍後そのまま使える・調理が時短 | 約2〜3週間 |
冷凍しめじの解凍方法
冷凍しめじは自然解凍せず、凍ったまま調理しましょう。
自然解凍すると水分が出てベチャっとなり、食感が損なわれたり、臭みが強くなってしまいます。
冷凍したしめじの最大のメリットは、解凍せずにそのまま調理に使える点です。
凍ったまま加熱調理することで、旨味を逃さず、食感も比較的良く保てますよ。
冷凍しめじの使い方
冷凍しめじはさまざまな料理に使えて便利です。使い方を簡単に紹介しますね。
凍ったまま鍋やフライパンに入れ、他の具材と一緒に加熱してください。加熱することで、自然にほぐれて水分が出てきます。
凍ったままご飯を炊く際に加えてください。
凍ったまま鍋に入れて煮込めばOKです。
うま味が凝縮された冷凍しめじは、加熱料理にぴったりです。
まとめ
しめじは正しい方法で冷凍すれば、日持ちが約1か月と長くなり、うま味も増す便利な保存食材です。
ただし、保存状態が悪いと腐敗や変色、食中毒のリスクが高まるため注意が必要です。
正しく保存して、冷凍しめじを上手に活用しましょう。
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